八王子の磯沼ミルクファームさんで、乳搾り体験ができると聞いて家族で行ってきました!
東京にこんなところが!
フリーバーン形式の牧場。
穏やかな顔で餌を食べる牛さんたち。
近隣のカット野菜工場などから端材を仕入れて餌に、コーヒー粕を牛舎に敷く。
発酵させた堆肥を農家さんへ、の循環型の経営。
子供達は乳搾り体験ができて。
東京ファームヴィレッジでは広々としたおしゃれな空間で美味しい食事が食べられる。
磯沼ミルクファーム
ISONUMA MILKFARM
TEL:042-637-6086
〒193-0934
東京都八王子市小比企町1625
飼育方法のいろいろ
一般的に大多数の牧場は、牛舎で牛の首をつないで飼育する。
アニマルウェルフェアなどの観点で評価が高い「放牧」は牛を広大な土地に放って自由に過ごす。
けれど、放牧は1頭につき1へクタールの牧草地が必要といわれ広大な土地がある場所でないと難しい。
そこで注目されているのが、牛舎の中で首をつながず一頭ごとに区分けされたスペースで過ごす「フリーストール」。
そして区分けしていない建物の中を自由に動ける「フリーバーン」。
磯沼ミルクファームさんはフリーバーン形式で、牛舎の中の牛さんたちはそれぞれ餌を食べたり、座ってのんびりと咀嚼をしたり歩き回ったりと自由に過ごしていた。
農場の後ろ側には広い牧場があって。
そこには牛さん数頭が。
磯沼ミルクファームさんでは、出産前の数ヶ月はここで放し飼いにし、たくさん日の光を浴びてビタミンなどを作るようのんびり過ごしてもらっているとのこと。
(逆に、こういった放牧場がない場合は、日の光を浴びることすらできないのか…と初めて認識)
乳搾り体験
1月先まで満員の人気の乳搾り体験。
子供連れのファミリーがたくさん。
まずは農場を案内してもらいながらクイズ。
次に順番に乳搾りをさせてもらう流れ。
乳搾りは牛さんのあたたかさに触れて、おっぱいを絞らせてもらいました。
シューっと勢いよく出るミルク!
その後はオプションでバター作り体験も。
ひたすら生クリームを入れた容器を振り続ける。クラッカーにつけて試食。
濃厚だけどさっぱりで美味しい!
ミルクやバターはこうして牛さんから作られるんだね〜。
ってことは、牛さんたちがどんな環境で何を食べて暮らしてどんな気持ちで過ごしているかが味を左右するわけで。
「牛さんたちのお裾分けだからね。」
パパが娘にした説明に、本当だよなあ、と頷く。
牛さんの毎日を凝縮したようなバターやミルク。
乳牛たちの平均寿命
乳牛の平均寿命のクイズがあって。
牛さんは2歳で子供を産んで毎年お産をして5歳でミルクの出が悪くなる。
「難しい言葉で経済寿命といいます」
とお姉さんの説明。
おお、本当に難しい言葉が飛び出した!
後から経済寿命後の牛さんたちの行方を質問してみたら、「国産牛肉」と書かれている赤身の多いお肉はミルクがでなくなったこの子達です。と。
そうなんだ。ちょっとホッとした。
いろいろ知らなかったことに気付かされ。
実情を深く知らないので、とやかく言えないけれど、日本中でミルクをつくってくれている多くの牛たちの一生に想いを馳せて、なんとも言えない気持ちに。
磯沼ミルクファームさんは、地域の人に愛される経営をされて、乳搾り体験もいつも満員。
レストランもあってと、この規模で手間のかかるフリーバーンで経営を回すアイディアに溢れているけれど、そんなアイディアマンばかりではないから。
愛情をかけて育て、それで生計を立てていくって物価が高騰する今、相当大変なはずで。
牛たちの環境を後回しにした飼育が広く採用されることになる。
触れられるって大切
乳牛のリアルな現状を垣間見て、考えるきっかけになった1日。
もちろん牛たちの情報やアニマルウェルフェアなんかの情報は本もネットもたくさん転がっているけれど。
実際牛さんたちと目を合わせ、空気を感じながら考えるって、全然違う。
体験型のこういう場所が東京にあることが本当にありがたい。
私たちを支える酪農のこと、もっと知りたい、知らなきゃと思った1日。
知って選べば、どれも正解!
今日も楽しい食選びを!